「毒親」は医学の診断名ではありません。厳しい親がただちに毒親、という話でもありません。問題になるのは、子どもが逃げられない場所で、強いストレスに繰り返しさらされることです。ここでは子どものころの家の中のことを、危害・しばり・温かさの3つに分けてうかがい、激毒・強毒・弱毒・無毒・良親の5段階でお返しします。逆境的小児期体験(ACE)の数え方と、親の関わりを温かさと支配の2軸で見るPBIの考え方をもとにしています。答えた内容も結果も、この端末から外には出ません。
岡 博史 HIROSHI OKA
「毒親」は医学の診断名ではありません。厳しい親がただちに毒親、という話でもありません。問題になるのは、子どもが逃げられない場所で、強いストレスに繰り返しさらされることです。ここでは子どものころの家の中のことを、危害・しばり・温かさの3つに分けてうかがい、激毒・強毒・弱毒・無毒・良親の5段階でお返しします。逆境的小児期体験(ACE)の数え方と、親の関わりを温かさと支配の2軸で見るPBIの考え方をもとにしています。答えた内容も結果も、この端末から外には出ません。
はじめにお読みください。
「毒親」は医学の診断名ではありません。厳しい親がただちに毒親、という話でもありません。問題になるのは、子どもが逃げられない場所で、強いストレスに繰り返しさらされることです。このページは、その出来事があったかどうかを項目に分けて並べ、いま見えるようにするだけのものです。
結果はご本人やご家族の診断ではありませんし、親を裁くためのものでもありません。あなたが感じている生きづらさの理由が、ここで全部わかるわけでもありません。
答えた内容も結果も、この端末のブラウザから外には出ません。送信も保存もしていません(同じ端末をご家族と使っている場合を考えて、記録を残さない作りにしています)。
つらくなったら、途中でやめて構いません。29問あります。
0 / 29 問
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0種類
PBI(Parental Bonding Instrument)は、親の関わりを温かさと支配の2軸で見て4つに分けます。温かさが低く支配が高い組み合わせは「愛情のない支配(affectionless control)」と呼ばれ、後年のこころの不調との関連が多く報告されてきた型です。
点がついた項目はありませんでした。
当てはまると答えたのは 0 / 5 問
当てはまるものはありませんでした。
この5問は、慢性的な対人トラウマを経験した方が語ることの多い感覚です。ただし内向的な性格でも、疲れでも、社会不安でも、発達特性でも同じことが起こります。この結果で自己診断はしないでください。
症状が強いときは、精神科・心療内科でご相談ください。PTSDには、持続エクスポージャー療法(PE)・認知処理療法(CPT)・EMDRといった、トラウマに焦点を当てた心理療法があります。受けられる施設は限られるので、訓練を受けた治療者がいるところを探す必要があります。
ネットではよく「毒親に脳を破壊される」と言われます。インパクトはありますが、医学的には言い過ぎです。神経細胞が次々に死んで脳が壊れる、という意味ではありません。より正確には、慢性的な強いストレスによって、脳の発達やストレスに対する回路が変化することがある、ということです。
幼少期の強い逆境を経験した人を調べた研究では、危険をすばやく判定する扁桃体の反応が強く、落ち着いて判断する前頭前野の反応が低く、記憶と文脈を整理する海馬の体積が小さい傾向、といった報告があります。ただし「海馬が小さい=親に脳を壊された」とは断定できません。一卵性双生児の研究からは、もともと海馬が小さいことがPTSDのなりやすさに関係する、という結果も出ています。遺伝的な脆弱性と環境ストレスの両方が関係する、というのが現時点でいちばん正確な言い方です。
動物研究で見つかっているのも「細胞が全部死ぬ」ではなく、海馬CA3の樹状突起が短くなる・シナプスの構造が変わる・神経新生が抑えられるといった変化です。破壊というより、ストレス環境に合わせた作り替えと考えたほうが実際に近いのです。
DNAを分厚い料理本だとすると、肝臓の細胞と神経細胞は同じ本を持っていて、開いているページが違うだけです。文字を変えずに「この遺伝子をよく読む・あまり読まない」を決める仕組みがエピジェネティクスで、代表がDNAメチル化です。ON・OFFのスイッチというより、音量つまみに近いものです。
有名なのがNR3C1という、コルチゾールを受け取る装置(グルココルチコイド受容体)を作る遺伝子です。2009年に、亡くなった方の海馬を調べた研究で、幼少期に虐待を受けた群ではこの遺伝子の特定領域のメチル化が増え、受容体の発現が下がっていた、と報告されました。ただし死後脳の研究であり、「虐待を受けたら全員こうなる」という話ではありません。
さらにFKBP5という遺伝子では、幼少期のトラウマに伴って逆に脱メチル化が起きることが2013年に報告されています。つまり「ストレスで遺伝子がOFFになる」という単純な話ではなく、遺伝子ごとに、上にも下にも調節が変わりうるということです。
そして、これらは運命ではありません。人の脳には神経可塑性があり、大人になっても経験によって回路は変わります。動物研究では、ストレスが終わったあとに短くなった樹状突起が回復方向へ向かうことが報告されています。治療の前後でDNAメチル化のパターンが変わったという研究もあります。元どおりに戻ると言い切れるほどの証拠はまだありませんが、もう一度変化できるとは言えます。
STEP1(危害)/ACE研究が数えている虐待・ネグレクト・家庭機能不全の項目に合わせています。ACEは点数ではなく「当てはまった種類の数」で数えるので、このページでも「ときどき以上」に当たった種類を別に表示しています。
STEP2(しばり)とSTEP3(温かさ)/PBIの2因子に合わせています。PBIは25項目を4段階で聞き、care と overprotection の高低で4象限に分けます。このページの項目数と言い回しは日本語で読みやすいように作り直したもので、PBIそのものではありません。
5段階の切り方/「重い項目が4種類以上」をいちばん上の区切りに使っています。これはHughesらのメタ解析が4種類以上を境に報告していることに合わせたものです。それ以外の境目は、この2軸を100点に直したうえで置いた目安で、検証された基準ではありません。
別々の集団で行われた研究の考え方を1枚に並べているので、合計点そのものに医学的な裏づけはありません。点数の大小より、どの項目に当たったかを見てください。
ACE(逆境的小児期体験)/米国の大規模HMOで健康診断を受けた成人13,494人に質問票を郵送し、9,508人(70.5%)が回答。心理的・身体的・性的虐待、母親への暴力、家族の物質乱用・精神疾患や自殺企図・服役という7カテゴリを数えました。当てはまった種類が多いほど、成人後の主要な死因につながる健康問題の頻度が高いという関連が示されています(Felitti VJ, et al. Am J Prev Med. 1998;14(4):245-58.)。
4種類以上でどうなるか/37研究・253,719人を集めたメタ解析では、ACEが4種類以上の人は0の人に比べ、問題のある飲酒がオッズ比5.84(95%信頼区間 3.99〜8.56)、暴力の被害が7.51(5.60〜10.08)、暴力の加害が8.10(5.87〜11.18)、問題のある薬物使用が10.22(7.62〜13.71)でした。これは集団で見たときの相対的な出やすさであって、一人ひとりの将来を予測する数字ではありません(Hughes K, et al. Lancet Public Health. 2017;2(8):e356-66.)。
PBI(親の関わりの2軸)/25項目・4段階で、16歳までの親の関わりをふりかえって答える質問票です。care(温かさ)と overprotection(支配)の2因子で、高care・低支配を「最適な結びつき」、低care・高支配を「愛情のない支配」と呼びます(Parker G, Tupling H, Brown LB. Br J Med Psychol. 1979;52:1-10.)。
NR3C1のメチル化/自殺で亡くなった方の海馬を調べ、幼少期の虐待歴がある群でグルココルチコイド受容体遺伝子のプロモーター領域のメチル化が増え、発現が低下していたと報告した研究です(McGowan PO, et al. Nat Neurosci. 2009;12(3):342-8.)。
FKBP5の脱メチル化/特定の遺伝型を持つ人が幼少期にトラウマを経験すると、FKBP5の特定領域で脱メチル化が起きることを示した研究です(Klengel T, et al. Nat Neurosci. 2013;16(1):33-41.)。
複雑性PTSD(CPTSD)はWHOのICD-11では正式な診断です。ただし「人が好きなのに一人が楽」といった感覚だけで診断できるものではありません。また、トラウマ反応はADHDなどの症状と重なって見えることがありますが、トラウマ=ADHDではありませんし、親の育て方で自閉スペクトラム症になるという考え方は、現在の医学では支持されていません。