5つの点を線でつないで図形を作ります。きまりはひとつ、同じ形を2回作らないこと。1分間にいくつ違う形を作れるかを、配置を変えながら5回くり返して数えます。次々に思いつく力と、いま作った形を覚えておいて避ける力を見るテストで、オランダで40歳以上の2万3798人を10年追いかけた研究にも使われました。
岡 博史 HIROSHI OKA
5つの点を線でつないで図形を作ります。きまりはひとつ、同じ形を2回作らないこと。1分間にいくつ違う形を作れるかを、配置を変えながら5回くり返して数えます。次々に思いつく力と、いま作った形を覚えておいて避ける力を見るテストで、オランダで40歳以上の2万3798人を10年追いかけた研究にも使われました。
はじめにお読みください。
5つの点を線で結んで図形を作ります。同じ形は2回作らないのがきまりです。1分間に、いくつ違う形を作れるかを数えます。これを配置を変えながら5回くり返します。
数字を順にたどるような「決まった正解」はありません。次々に思いつく力と、いま作った形を覚えておいて避ける力——頭の切り替えにあたる働きを見るテストです。
これは診断ではありません。本来は紙と鉛筆で、検査者が横について行うものです。ここでは点の配置も操作も違いますので、出た数を医学的な基準と比べることはできません。記録はこの端末のブラウザにだけ残り、どこにも送信していません。
まず練習で操作に慣れてください。時間は計りません。
同じ形を2回作らないように、線でつないでください
60秒
作った形 0
5つのパートの合計です
1パート(60秒)あたりの平均
| 日時 | 作れた形 | くり返し |
|---|
記録はこの端末のブラウザにだけ残ります。どこにも送信されません。
認知の力は、大きく2つに分けて考えられてきました。言葉の知識や積み上げた知識(結晶性)と、その場で考え、思いつき、切り替える力(流動性)です。このテストが見ているのは後者にあたります。
この2つは、年齢に対する振る舞いが違います。語彙や一般知識は50代後半から60代まで伸び続け、その後も比較的保たれるのに対し、流動性の力は20代後半から少しずつ下がりはじめ、50代半ばを過ぎるとやや速まることが、大規模な調査から繰り返し報告されています(Salthouse ら)。「覚えている量」ではなく「切り替える速さ」のほうが、先に変わりはじめるということです。
ただし、「もの忘れより先に衰える」と言い切れるほど単純ではありません。「あの人の名前が出てこない」は語彙が減ったのではなく、覚えている言葉を取り出せない状態で、これも年齢とともに増えます。どちらが先かを直接比べた研究は多くありません。確かなのは、本人が気づきやすいのは「名前が出てこない」ほうで、こちらの力は気づかれないまま先に動いているということです。
オランダの Lifelines コホートで、40歳以上の2万3798人(年齢の中央値48.9歳)を平均10.8年追跡し、このテストを最初と10年後の2回行った研究があります。体内時計の位置(クロノタイプ)と、10年間の点数の変わり方を調べたものです。
結果は、学歴によって分かれました。クロノタイプが1時間遅いごとの、10年間の点数の変化は次のとおりです。
さらに、この関係のおよそ4分の1は、睡眠の質と生活習慣で説明できました。学歴が高い群では、睡眠の質が13.5%、喫煙が18.6%を媒介していました。言いかえると、夜型であること自体よりも、そこに伴いやすい睡眠の悪さや喫煙のほうが、説明できる部分を持っていたということです(J Prev Alzheimers Dis. 2025;12(6):100168)。
ただし、0.80点という差の大きさには注意が必要です。同じ研究で、点数は10年のあいだに全体で82.3点から60.9点へ、平均21.4点下がっています(学歴が高い群では90.3点→65.7点で24.6点)。0.80点は、この10年ぶんの下がり幅のおよそ3%にあたる幅です。175点満点に対しては0.5%にもなりません。
※ この21.4点を「加齢による低下」とだけ読むことはできません。最初は紙と鉛筆、10年後はデジタルで測っています。著者は「実施方法が変わっても見分ける力は保たれた」「変更の影響は参加者に一貫していた」と書いていますが、点数の水準が同じになるとは述べていません。下がり幅には、やり方が変わったぶんも混ざっている可能性があります。
統計としては、この差ははっきりしています(p = 0.004、信頼区間が0をまたいでいません)。ただし学歴が高い群だけで7811人という規模があるため、実際にはごく小さな差でも「偶然とはいえない」と判定されます。著者は標準化した効果量を0.36(小〜中程度)と書いていますが、生の点数で見るかぎり、ひとりの方が体感できるような差ではありません。
読むときの注意です。
なお、このページのテストは点の配置も操作も原版とは違います。1回の点数を研究の点数と並べて比べることはできません。気になることがあるときは、点数ではなく医療機関にご相談ください。