5つの点から図形をいくつ作れるか

5つの点を線でつないで図形を作ります。きまりはひとつ、同じ形を2回作らないこと。1分間にいくつ違う形を作れるかを、配置を変えながら5回くり返して数えます。次々に思いつく力と、いま作った形を覚えておいて避ける力を見るテストで、オランダで40歳以上の2万3798人を10年追いかけた研究にも使われました。

はじめにお読みください。

5つの点を線で結んで図形を作ります。同じ形は2回作らないのがきまりです。1分間に、いくつ違う形を作れるかを数えます。これを配置を変えながら5回くり返します。

数字を順にたどるような「決まった正解」はありません。次々に思いつく力と、いま作った形を覚えておいて避ける力——頭の切り替えにあたる働きを見るテストです。

これは診断ではありません。本来は紙と鉛筆で、検査者が横について行うものです。ここでは点の配置も操作も違いますので、出た数を医学的な基準と比べることはできません。記録はこの端末のブラウザにだけ残り、どこにも送信していません。

START

やり方

  1. マスの中の点を2つタップすると線が引けます。同じ2点をもう一度タップすると消えます。
  2. 1つのマスに1つの形。となりのマスには違う形を作ってください。
  3. 線は何本引いても構いません。1本でも「形」として数えます。
  4. 1分たつと次のパートに進みます。全部で5パート、あわせて5分ほどです。

まず練習で操作に慣れてください。時間は計りません。

この力は、年齢とともにどう変わるか

認知の力は、大きく2つに分けて考えられてきました。言葉の知識や積み上げた知識(結晶性)と、その場で考え、思いつき、切り替える力(流動性)です。このテストが見ているのは後者にあたります。

この2つは、年齢に対する振る舞いが違います。語彙や一般知識は50代後半から60代まで伸び続け、その後も比較的保たれるのに対し、流動性の力は20代後半から少しずつ下がりはじめ、50代半ばを過ぎるとやや速まることが、大規模な調査から繰り返し報告されています(Salthouse ら)。「覚えている量」ではなく「切り替える速さ」のほうが、先に変わりはじめるということです。

ただし、「もの忘れより先に衰える」と言い切れるほど単純ではありません。「あの人の名前が出てこない」は語彙が減ったのではなく、覚えている言葉を取り出せない状態で、これも年齢とともに増えます。どちらが先かを直接比べた研究は多くありません。確かなのは、本人が気づきやすいのは「名前が出てこない」ほうで、こちらの力は気づかれないまま先に動いているということです。

このテストを使った研究

オランダの Lifelines コホートで、40歳以上の2万3798人(年齢の中央値48.9歳)を平均10.8年追跡し、このテストを最初と10年後の2回行った研究があります。体内時計の位置(クロノタイプ)と、10年間の点数の変わり方を調べたものです。

結果は、学歴によって分かれました。クロノタイプが1時間遅いごとの、10年間の点数の変化は次のとおりです。

  • 学歴が高い群 … −0.80点(95%信頼区間 −1.34〜−0.26/p = 0.004)夜型ほど下がりが速い
  • 学歴が中くらいの群 … −0.41点(−0.88〜0.06/p = 0.09)はっきりしない
  • 学歴が低い群 … +0.07点(−0.44〜0.57)差なし

さらに、この関係のおよそ4分の1は、睡眠の質と生活習慣で説明できました。学歴が高い群では、睡眠の質が13.5%喫煙が18.6%を媒介していました。言いかえると、夜型であること自体よりも、そこに伴いやすい睡眠の悪さや喫煙のほうが、説明できる部分を持っていたということです(J Prev Alzheimers Dis. 2025;12(6):100168)。

ただし、0.80点という差の大きさには注意が必要です。同じ研究で、点数は10年のあいだに全体で82.3点から60.9点へ、平均21.4点下がっています(学歴が高い群では90.3点→65.7点で24.6点)。0.80点は、この10年ぶんの下がり幅のおよそ3%にあたる幅です。175点満点に対しては0.5%にもなりません。

※ この21.4点を「加齢による低下」とだけ読むことはできません。最初は紙と鉛筆、10年後はデジタルで測っています。著者は「実施方法が変わっても見分ける力は保たれた」「変更の影響は参加者に一貫していた」と書いていますが、点数の水準が同じになるとは述べていません。下がり幅には、やり方が変わったぶんも混ざっている可能性があります。

統計としては、この差ははっきりしています(p = 0.004、信頼区間が0をまたいでいません)。ただし学歴が高い群だけで7811人という規模があるため、実際にはごく小さな差でも「偶然とはいえない」と判定されます。著者は標準化した効果量を0.36(小〜中程度)と書いていますが、生の点数で見るかぎり、ひとりの方が体感できるような差ではありません。

読むときの注意です。

  • 「1時間あたり」の数字です。体内時計の位置は、この集団では平均3時44分・ばらつき(標準偏差)44分でした。極端な朝型と極端な夜型で4時間ほど違うとしても、差は3点前後にとどまります。
  • 著者自身が脱落バイアスを挙げています。学歴が低い群では、点数の低い方ほど10年後の調査に来られず、本当の低下を小さく見積もっている可能性があります。
  • テストを受けた時刻が記録されていません。夜型の人が午前中に受ければ、それだけで点数は下がります。この分を差し引けていません。
  • 点数は2回しか測っていないので、途中の変化のしかたは分かりません。
  • オランダ北部の集団の結果です。日本人にそのまま当てはまる数字ではありません。

なお、このページのテストは点の配置も操作も原版とは違います。1回の点数を研究の点数と並べて比べることはできません。気になることがあるときは、点数ではなく医療機関にご相談ください。

ほかにも試せるものがあります

体内時計2026.09.13 公開夜型と2型糖尿病 — 生活習慣を差し引くと数字はどう変わるか「明確な夜型」は「明確な朝型」より糖尿病になりやすい、という報告のハザード比72%増が、BMI・身体活動・食事の質などの生活習慣を調整するとどこまで下がるかをボタンで切り替えて見られます。約2分発症する確率を計算するものではありません育ち2026.09.09 公開毒親度チェック子どものころの家の中のことを、危害・しばり・温かさの3つに分けてうかがい、激毒・強毒・弱毒・無毒・良親の5段階でお返しします。逆境的小児期体験(ACE)と親の関わりの2軸(PBI)の考え方をもとにしています。約5分診断ではありません切り替え2026.09.08 公開頭の切り替えの速さを測る数字を順につなぐ課題と、数字とかなを交互につなぐ課題を続けて行い、その差から「頭の切り替え」にかかった時間を見ます。神経心理学で使われるトレイル・メイキング・テストを画面で再現したものです。約3分正式な検査とは条件が違います体内時計2026.09.08 公開クロノタイプ(体内時計)を測る仕事のある日と自由な日の眠りをうかがって、体内時計の位置を時刻で表します。朝型・夜型を好みではなく、実際に眠っている時刻の真ん中で測る方法です。1〜2分認知症の確率を計算するものではありませんワクチン2026.09.08 公開インフルエンザワクチン 判断ナビ年齢・持病・妊娠の有無と、注射が苦手かどうかをうかがって、接種をすすめる強さと、選べるワクチンの種類・回数・時期をお返しします。1〜2分医師の診察でも診断でもありません糖尿病2026.09.08 公開糖尿病リスク セルフチェック2型糖尿病との関連が報告されている項目を並べて、いまの生活でどれだけ積み上がっているかを見えるようにしたものです。点数の大小より、どの項目に点がついたかを見るためのものです。2〜3分発症する確率を計算するものではありません記憶2026.09.06 公開10語の単語再生課題海外の大規模な追跡調査で使われている記憶の課題を、日本語に置き換えて雰囲気を再現したものです。10語を覚えて、直後と5分後に思い出します。約6分点数の大小には意味がありません

試せるものの一覧へ